月齢伐採(新月伐採)の「木」をつかう
ひのきの家、夏目です。
「木」の月齢伐採(新月伐採)と乾燥方法について
浜松市最北端の天竜区水窪町で伐採から製材を行う天竜T.Sドライシステムさんへ行ってきました。
遠かったぁ~
木製のクワガタがお出迎え~
昔から、月の満ち欠けにより地球や生物は影響を受けてきました。
月に合わせて生命活動を変化させているのです。
不思議な力
木材も同様で、木の旬である9月~12月の特に新月期に伐採した木は腐りにくい!カビにくい!狂いにくい!特徴を持ち、色、艶、香りの良い良質な木材になります。
事務所から車で約2時間、天竜新月材センターに到着
空気がおいし~、山奥
先人たちの知恵と経験から受け継がれてきた(新月伐採)について、実際の効果をT.Sドライシステムの森下理事長が熱く語ってくれました。
とても興味深い(下)の写真
この状態で10年近く経っているとのことですが、
満月期に伐採したものは青く、うっすらカビが繁殖しているのがわかります?
さらに衝撃だったのが(下)の写真
満月期と新月期に伐採した木杭をそれぞれ地中に埋め、後に取り出したもの
新月期の材は、ほぼ無傷!でも満月期の材は(ひどく)白蟻に食べられていました。
同じ木材、同じ葉枯らし乾燥を経て乾燥させてますが、伐採時期により、この違い!
木に含まれる澱粉量が、まったく違うといいます
改めて、考えさせられました。
木から選ぶ家づくり
■ 「木」=産地にこだわる
■ 「伐採」=時期にもどだわる
■ 「乾燥方法」にもこだわる
人工乾燥材が1~2週間で製品になるのに対し、葉枯らし天然乾燥材は数年かかります。
≪葉枯らし天然乾燥とは≫
伐採後に葉を付けたまま伐採場所で数か月、寝かせます。この時期に木材にとって大切な天然のフェノール成分ができます。
フェノール成分(カビや腐朽菌を寄せ付けない成分)
その後、製材工場に運ばれて、屋外?で数か月、屋内に運ばれ数年熟成させます。
※屋外で適度な湿度を与えながらの乾燥は、より乾燥に適しているとのこと。
葉枯らし天然乾燥材が住宅に使われるまで何年もの月日がかかります。
そして、本日の目的
現場に入れていただく「木材」の下見へ♪
屋内で熟成されている新月伐採の葉枯らし天然乾燥を経た天竜ひのき!
申し分ない材料です。
「木」一本づつにバーコードが付けられています。
このバーコードをレジでピピッ!としても値段はでません。あたりまえ?
全ての「木」がトレーサビリティ(追跡システム)を導入。
生産地や生産者、伐採日、伐採者、造材日、葉枯らし期間、天然乾燥期間などが一目で確認できます。
しっかり管理された本物の天竜材
「木」の含水率をチェック!
さすがに人工乾燥材に比べると、やや高めですが、「木」に大切なものは失わずに含まれています。
住宅の一部となってからも、なお強度は増していきます。
世界最古の木造建築である法隆寺が1300年経って健在するのも「この」原理です。
「ひのき」だから強いのではなく、樹齢とその過程にもあるのです。
ふと、工場内を見学中に発見!
「木」の皮をつけたまま、各種実験中~。
新月・満月・枝打ち・・・
森下さんは本当に「木」が大好きなんだなぁ~と、すごく感じました。
そして、ここの「木」を使いたい!
住宅をご検討する前に「木」から選ぶ家づくり!とても勉強になります。
先人たちの知恵が、もっともっと見直される日を、静かに待ち望んでおります。
森下理事長、ありがとうございました。
一般のお客様も事前予約で見学が可能とのことです、天竜・水窪へドライブがてらに「木」の勉強
お問合せは(ひのきの家)まで。